今日は予想通り午前中はかなり混み合いまして(11時過ぎまで常に満車(12台)状態以上だった様です💦)、午後に又来ると仰った方が5人おりました。なにぶん少ないスタッフでやり繰りしております故、ご迷惑お掛け致しますがよろしくお願いします。

 

さて最近、、慢性腎不全の診察が非常に多くなってきました。特に猫ちゃんですが、本当に非常に多いのです。今日はこちらのお話しをしたいと思います。

 

ペットの世界も高齢化社会到来なのか、以前と比べて慢性心不全や慢性肝機能障害に慢性膵炎、難治性(再発性)の外耳炎や皮膚病に消化器疾患などが増えて来ましたが、中でもホントに多くなったなと思うのがこの慢性腎不全です(犬も猫も)。

 

そして慢性腎不全に限らないけど各種新薬もどんどん開発発売され、昔はコレしかない!コレが1番なんだ!みたいな薬が今では過去のモノとなり、「あ〜その薬はやってもやらなくても、、、今では(これからは)コレがファーストチョイスです」などと講習会で説明受けてビックリする時あります。まさに医療の世界は日進月歩ですね。

 

⬇︎ 拡大したものですが、三種の腎器って、、コレって昭和世代にしか分からない遊び心?かもしれませんね?

 

そういえば去年のニューオータニ学会で、(人工透析ならまだしも)腎臓移植も今や治験段階は終わったという講師の先生のお話しは更に衝撃的でした。人生100年時代到来かと言われる人間に比べて、犬や猫は平均15〜16歳です。(当院過去最高齢は猫の24歳ですが、、)

商業的観点から考えるのは極めて不謹慎でしょうが、慢性腎不全でどうにもこうにも対処困難になるのは概ね軽く10歳以上かと思われます。残り数年のために数百万の費用を支払える方々はそう多くないように感じるのは自分だけでしょうか、、

 

ちなみに当院では過去に、13歳頃から慢性腎不全の治療を開始して、18歳までのほとんど天寿と言ってもいい期間延命出来た猫ちゃんがおりました。

オーナーさんはお若い女性でしたが非常に熱心に通院され、当院で出来得るほとんどありとあらゆる事を一生懸命やっておられました。勿論個体差あるので、どの子も同じ様に治療したらそうなるというわけではないけど、今現在治療を受けて頂いてる方々の励みになればと思います。

 

慢性腎不全は基本的に初期であれば内服主体、中期〜以降はその子の年齢と検査数値によって、オーナーさんとの話し合いの上決めております。とにかくひたすら熱心なオーナーさんもいれば、ある程度は自然に出来得る範囲内無理せずにと仰る方様々です。正解は無いと思っています。結果的にオーナーさんが後悔しないで、出来るだけ安らかな気持ちで最後見送ってあげれればと思っています。

 

なお当院における慢性腎不全の治療あるいは食事療法については、どうぞご遠慮なくスタッフにお尋ねください。