さて前回の予告編でお伝えした通り、今回は皮膚に割とよくみられる『肥満細胞腫』についてです。日曜日夜のライブ配信にもかかわらず視聴者数は約300人でチャット参加者は100人程だそうです。私は2日後からの見逃し配信で視聴ですが、おそらく同様な先生も多い筈でトータル参加者は多分軽くこの倍以上の600人以上でしょうか??もしリアル講習会なら、一地方獣医師会主催でここまでの人数と会場の確保は極めて困難でしょうから、この点もやはりオンラインセミナーならではという事に尽きますね。

 

 

さて先ず『肥満細胞腫』についてですが、これは悪性腫瘍になります。ただし限りなく良性に近い悪性度低いものから高悪性度のものまで様々であり、当然治療後の経過(予後)にも影響してきます。

見た目いかにもコレは!的なものから、一見すると単なるイボやダニにでも刺された跡?みたいに見えるものまで様々なので要注意な出来物です。私はよく胴体周りで1センチ程度の物なら局所麻酔で摘出しちゃいますが、病理検査に出したらこの肥満細胞腫だった子が過去におりました。

 

一般的に手術する際は可能な限り広範囲に腫瘍切除する事(3センチマージン)とされてますが、局所麻酔下の摘出ではとても不可能です。なので局所麻酔でいくか、たとえ小さい腫瘍でも全身麻酔下で3センチマージン手術を目指すか、コスト的な面も絡んでくるので本当に難しいところです。

なおセミナータイトルは『犬の肥満細胞腫』となってますが、猫にも肥満細胞腫は存在する事をお伝えしておきます。セミナーでも、「え?コレで肥満細胞腫?」という様な写真が出ておりました。おそらく多くの先生が引っ掛かりそうな大きさと見た目の出来物で、改めて本当に恐ろしい腫瘍だと感じました。

 

⬇︎ 以前にも登場している先生です。今回有料セミナーとなっています。

 

⬇︎ これは凄いです。オンラインセミナーのためになんと3ヶ月がかりで決めたというマイク、6個目で選んだのはプロ用マイクだそうです。音質音響やらハウリングやらとにかく圧倒的に色々違うらしい。写真見てもこだわりありそうです。ホントにちょっとしたスタジオですね。緑も置いてあるし、気分良く仕事出来る環境は大事かと思います。

 

⬇︎ コロナ禍の就活(面接)はオンラインでやった所多かったそうですが、以前の会場での対面と違い、普段の自分よりも半分位は余分にテンション上げてアピールしないと上手くいかないんだそうです。たしかに相手の服装や仕草や細かな表情などを読み取りにくい分、言葉の持つ重要性がより一層浮かび上がるのかもしれませんね。

ちなみに講師の先生もいつもよりテンション上がってるとのことで、この肥満細胞腫についてなら数時間どころか一晩でも喋り続けられると豪語してて感動ものです。

 

チャット機能を利用した👍や質問が出来る様にもなっており、随時先生がそれに応えて行くというスタイル。これに関しても、普段会場の質疑応答コーナーでは恥ずかしくて質問して来ない先生達でも気軽に出来るから良いですね等の雑談もあり、本当にタメになる様な内容のお話ばかりで抜群のセミナーでした。時々リアルセミナーでも、参加の先生達が飽きたり眠気もよおしたりしない様気遣ってトーク展開してくれる講師の先生おりますが、きっとこの先生もそういうタイプなんだろうなと感じました。

 

特に印象的だったのは、『伝えた』ではなくて『伝わった』というレクチャーをしていきたいというお話でした。

私も日頃オーナーさんへの説明で少なからず心掛けてはいる事だけど、最大の問題はやはり「時間的制約」かと思います。オーナーさんによっても温度差結構違いますし、同じ説明をしても受け取り方受け入れ方が違う様にも感じます。開業医である以上避けて通れない永遠の課題かと思っています。

 

⬇︎ さて、いよいよ始まります。

 

 

、、、と思いましたが、予想外に前置きが長くなってしまったので本編は次の機会とさせてください。すみません!