さて今回は予告通りの『宮城県美術館』です。先日の連休中行ったんですが、まだ新型コロナが爆発的に増える前で良かったです。行動制限は未だ出されてはいないものの、やはりこう全国的に増加傾向だと他県に出かけるというのも躊躇してしまいますよね。

 

 

⬇︎ 『宮城県美術館』入り口には、遠目からでも分かる「ポンペイ」の看板がありました。すぐ右手にはカフェが併設されてて、館内入ってみるとカフェ内もお外も満席で順番待ち、結構な混み具合で美術館とは思えぬ熱気とパワーを感じました。

 

⬇︎ 行きの「長者原SA」。晴れてて気持ち良いドライブ日和なせいか、ここも結構な混雑具合でした。ちなみに美術館駐車場もほぼ満車に近い混み具合で、おそらくですが「ポンペイ展」の影響が大きいように感じました。

 

⬇︎ 常設展です。お目当ては「ポンペイ展」だったので流し見です。すみません。

 

⬇︎ 「はて?これ何?ワンコ??」とタイトル見たら「ニューヨークの王様」。私は気になるような絵や展示物はタイトルや解説も読むのですが、時々本当に考え込んでしまう時あります(これも1分程ジロジロ眺めました)。かなり「ひねったタイトル」とか「無理やりこじつけ解説」とか相当クリエイティブな発想じゃないとついて行けない気もします💦

 

⬇︎ さていよいよ本日お目当ての「ポンペイ展」です。初めに結論言っちゃうと、「本当に行って良かったです!お勧めです!」まず2000年位前の『古代ローマ』に、「こんなのが?こんな綺麗な状態で?どうやって発掘作業を?」などと想像するだけでワクワク楽しくなってしまいます。美術館好きは勿論、世界史に興味有るような方にもお勧めです。会期は9月25日(日)までのようですので、ご興味ある方は感染状況と睨めっこでお出かけしてみてください。

 

 

特別展「ポンペイ」


南イタリアに存在した古代都市、ポンペイ。西にナポリ湾を望むこの街は、風光明媚で大地は肥沃、交通の要衝でもあり、紀元前2世紀ごろから大きく栄えました。やがてローマ人の別荘地としても発展しますが、79年、街の北西にあるヴェスヴィオ山の噴火によって、すべてが埋没してしまいます。

短時間で噴火堆積物の下に閉じ込められた家々や神殿、美術品、家財道具は、誰にも手をつけられることなく、約1700年にわたり眠り続けてきました。18世紀にようやく開始され、現代まで続く発掘は、まさに「タイムカプセル」を開封する作業。ポンペイと周辺の遺跡は古代ローマ都市の人々の生活を知る資料の宝庫であり、長年の発掘作業が古代史、美術・文化史の研究にもたらした成果は計り知れません。

本展覧会では、ナポリ国立考古学博物館の全面的な協力のもと、日本初公開を含む約130点を展示、ポンペイの豊かな暮らしを、発掘の成果をもとに紹介します。出品されるモザイク画やフレスコ画、彫像や工芸品はどれも、同館の誇る優品ばかりです。なかでも、ポンペイの旧家であり最も大きい邸宅「ファウヌスの家」から出土した精細なモザイクの数々は必見です。

ポンペイ展の決定版ともいえる本展で、約2000年前の古代都市への「タイムトラベル」を是非おたのしみください。(宮城県美術館HPより)

 

 

 

⬇︎ 今回初めて「音声ガイド」を利用したけど、ヘッドホンの圧迫感も違和感も無く快適にゆっくり観て回れました。展示物の横にある数字を押してボタン操作するだけで、聞きやすく時に物語形式の軽快なテンポで解説してくれます。特にあまり馴染みのない作品や興味ある特別な展示物の場合、「次も絶対利用しよう」と思える便利ツールだと思います。

 

なお展示物は常設展も含めて基本的に「フラッシュ撮影と動画撮影」さえしなければOKな所が多く、「ごく一部のみ撮影NG」でした。これは本当に珍しく、そして素晴らしいアイディアと思います。今のSNS全盛のご時世こうしてブログやYouTubeで触れたら、美術好きなら絶対自分の目で生で直接観たくなるはずです。節度と限度は必要ですが、館内一歩入ったら「とにかく撮影禁止!」という美術館より親しみ持てて好感度アップは間違い無しです。著作権等色々ハードルあるかもしれませんが、こういう美術館がこれから増えていってくれることを期待してやみません。

 

⬇︎ 劇場です。古代ローマ時代にこんな大型劇場と俳優さん達(左が悲劇の若者役、右はおそらく遊女役)が既に存在してたんですね。ローマの「コロッセオ」も約2000年前とされてるし、ヨーロッパの歴史と文化的水準の高さには驚くばかりです。こういうの見てしまうと、パリやイタリア旅行には本当に憧れちゃいますね。今ならお手軽に翻訳機も何でもその場で教えてくれるGoogle先生も同伴可能ですから、以前に比べて海外旅行のハードルはグッと低くなったような気もします。

 

⬇︎ これまた文化的生活レベルの高さが窺い知れる内容です。拡大して読んでみると、この時代既にパン屋さんやテイクアウト可能な料理屋が何軒も街中にあり、一般家庭に台所が無い事もあって人々は簡単な物かあるいは外食で済ませる事が多かったようです。一方で富裕層の家には台所が有ってパーティなども開かれ、奴隷達の給仕で食事やワイン飲みながら手掴みでコース料理も楽しんでいたとの事です。ちゃんと画家も居て、「パン屋の店先」というフレスコ画(壁画)や他のモザイク画に当時の様子が描かれているようです。

 

⬇︎ ハッキリ言って「ただのテーブル」です。ライオンをイメージした3本の脚によって支えられ、さらに天板には「モザイク画」が施されてるという念の入ったテーブル。いかにこの時代の富裕層が贅を尽くし優雅な生活を楽しんでいたかが想像できます。反面こういう階層の人達が文化的水準を押し上げ、文明の発達にも貢献して来た側面も無視できないでしょうね。ところでもし皆さんこのテーブル買うとなったら、考古学的価値は置いといて幾らまでなら出せるでしょうか?「そもそもネットで似た様な物で十分、、」と私は思ってしまいますが、こういう人間ばかりだと案外つまらない世の中になってたかもしれません。

 

⬇︎ 金庫です。2000年前でもこういう金庫必要?と思ってしまいましたが、綺麗な色合いや図柄が施されているところを見ると装飾品的意味合いもあったのでしょうか? 今でいう桁違いの億万長者だったのかと想像します。

 

⬇︎ 当時は街中あちらこちらに絵画や、彩り豊かなモザイク画(細石や貝殻をモルタルに敷き詰める技法)やフレスコ画(壁画)が飾られていたそうです。2000年の時を経て今なおこうして綺麗に修復されて見る事が出来るって素晴らしいです。

 

⬇︎ 玄関床に施された「猛犬注意」のモザイク画。何とまあユーモアあるお宅なんでしょうか。約2000年前ですよ?その当時既にこういう「着想」「絵画技法」「建築様式」が完成されてた事に驚きです。

 

⬇︎ 時々クイズが有って、間違うとご覧の様になります。飽きさせず楽しく回れるようにとのアイディアなんでしょうか。600円程度だった気がしますが(うろ覚え)、十分それに見合った価値はあると思いました。

 

⬇︎ 壁に描かれてる絵(フレスコ画)です。噴火による火砕流で一瞬にして飲み込まれ18世紀以降の発掘作業で現代にタイムスリップしてきた絵ですが、モザイク画の様に石や貝殻を使ってるわけでも無いのに綺麗ですね。火砕流の下で運良く保存状態良かったのか修復作業が良かったのか、まさに「タイムトラベル」気分です。

 

⬇︎ 何とも恐ろしい「膣鏡」(1番左)です。難産とかで使用してたんでしょうか?想像しただけで身震いしそうですが、それにも増して当時既にこういう医療が発達してた事にもびっくりです。写真右手は「薬箱」と「外科器具入れ」だそうです。

 

⬇︎ 「奴隷の拘束具」だそうです。休憩中や就寝中に逃げていけない様にでしょうが、素朴な疑問として「トイレは?」と真っ先に思いました。かなり現実的な大問題だと私なら思うんですが?? しかし想像絶する残酷さですね。

 

 

⬇︎ 秋にはあの「フェルメール」がやって来るようです。これはもう絶対行きたいですね。いや間違い無く万難を排してでも行く予感大です。フェルメールと言ったらやっぱり有名なのは「真珠の耳飾りの少女」ですよね。

 

 

 

 

⬇︎ 仙台市内はコロナ情勢もあって素通りし、気仙沼の市場内で晩ごはん取りました。実はネットで評判の良い他のお店に電話したら、「祝日なのでランチタイムで終わりで、夜はお休みなんです。ホントにごめんなさい〜」と人情味溢れる女性のお返事。普通なら留守電か電話に出なくても諦めそうなのにきっちり応答してくれました。いつか機会あれば今度はそちらのお店にも行ってみたいと思います。あと肝心のこちらの「ウニ丼」と「カツオのたたき」ですが、市場内ですし勿論普通に美味しかったです。ただカツオが少し柔らか過ぎた気もします(単に好みの問題かもです)。

 

⬇︎ お土産の「ビン丼」と塩辛です。実はまだ食べていません。味は勿論ですが、ビジュアル的に楽しめるというのがアイディアもんです。今時ネットで買おうと思えばほとんどの物が購入可能だけど、こうして現地でっていうのもなかなか情緒が、、と言いながら実は保冷剤とバッグ買って、その上時間も多少は気にしながらだと微妙?でしょうか??