慢性腎臓病と慢性腎不全
2025年8月31日
色んなサイトやHPで目にする「慢性腎臓病」と「慢性腎不全」、さてこの二つの違いは何でしょうか?というのが今回の話題です。別にどっちでもと思われるかもしれませんが、話のタネにでもお読みなってみて下さい。
最近お得意の、というかコレも時代なのか、検索するとAIがちゃんと答えてくれます。ほぼコレ⬇︎がそのまま答えの様な感じで、ホントに素晴らしい世の中で昭和世代はびっくりです。
慢性腎臓病(CKD)と慢性腎不全は、腎機能が徐々に低下する病態ですが、CKDは腎機能の低下や腎障害を示す所見が3ヶ月以上持続する状態全般を指し、腎不全はCKDが進行して生命維持に不可欠な腎機能が高度に障害された状態を指します。CKDは早期に発見し、適切な治療を行えば腎不全への進行を遅らせることが可能です。
要するに慢性腎不全は高度に腎機能が障害されて、人の場合いよいよ人工透析も視野に入ってくる様な状態を指します。動物の場合人工透析のハードルは高過ぎるので、何としても腎不全の手前で治療頑張らないといけないわけです。
なので我々は昔よく「残念ながら慢性腎不全です。」などと説明してたけど、今現在ならコレは間違いで「慢性腎臓病」が正解という事になります。そして段々腎機能が悪化してステージングが進むと、どこかで慢性腎不全に変わるという事になりますね。

ステージ分類でどれ位なったら腎不全?と思って調べたけど、残念ながら我々がよく行なうクレアチニンの数値分類では出て来ませんでした。院内検査のみで済むクレアチニンで分かれば1番いいけど、現実的にオーナーさんにしてみれば呼び方はどうであれ今現在のステージ分類の方がより重要かと思います。
一応状況から判断するに、腎不全は少なくともステージ3以上ではないかと想像します。当院で多いのは圧倒的にステージ2なので、もし慢性腎不全と言われたら医療関係者の方や知識ある方々はドキッとしてしまうかもしれませんね💦