自分のブログ読み返していると時々『他の人はこちらもチェック』というのが下の方から出て来て、『フィラリア』に関しても色々取り上げてらっしゃる先生や病院も多い様ですね.少し気になる事があったのでこれまでのおさらい兼ねて再度話題にしようと思います.

 

まず『フィラリア』というのは長さ数十センチのそうめんの様な細長い寄生虫が、心臓や心臓から肺に向かう肺動脈という血管内に寄生する寄生虫です.これは既にフィラリアにかかっている犬を蚊が刺して、その蚊が他の犬を刺して吸血する際に移って感染してしまうという病気になります.なので究極的には蚊に刺されない様にするか、もしくは山奥の一軒家で周囲何キロにもわたってフィラリア感染してる動物が居なければ幾ら蚊に刺されても理論上フィラリア感染はしません.

 

ただ現実的にそれが難しいのなら、予防薬(駆虫薬)を毎月一定期間飲んで予防(駆虫)しましょうというのが現在一般的に取られている方法になります。ここで大事な事は、皆さんに予防薬と言ってお渡ししてる飲み薬、実はこれはフィラリア幼虫を殺すための駆虫剤になります。

 

フィラリアの幼虫持ってる蚊に犬が刺されると、幼虫は刺された所から数ヶ月の旅を経て心臓や肺動脈に寄生し始めます。予防薬はその旅の移動期間を狙って駆虫するもので、決して1ヶ月間予防効果が持続しているわけではありません。幼虫の成長過程のある時期に狙い定めて駆虫するだけで、刺されてから概ね2週間から最大2ヶ月の幼虫を駆除すると言われています。「ん?じゃ〜1ヶ月半に一回でも大丈夫なんじゃ?」と思われた方鋭いです。多分理論上ギリギリいけるかもしれません。ただどこかで線引きしないと、1ヶ月半で一回で良いなら1ヶ月と16日は?17日は?18日でも大丈夫とキリないので、安全マージンとって毎月一回とされています。

 

 

さてかなり前振り長くなったけどお話ししたかったのは実はこれからです。ある所で、フィラリア駆除して『完治』という表現の先生をお見かけしたけど、完治がどこまでの意味を指すのかにもよるでしょうが、少なくとも一旦心臓や肺動脈に寄生してしまったら、手術で心臓に直接ハートアタックしてフィラリアを取り出す以外完治はあり得ません。

最新の治療で『ボルバキア治療』という、ある種の抗生物質を飲み続ける事で成虫の寿命を大幅に縮める方法ありますが、これとて一気に成虫駆除するか徐々に弱らせて駆虫するかの違いであって、血液検査で陽性反応が陰転したからといって消えて無くなったわけでも生体への影響がゼロになったわけでもないのです。とりあえず症状が治ってれば『完治』という意味合いなら問題無いとも思いますが、ネットで読んだ多くの方に誤解を招きかねないのでお話ししたいと思いました。

 

あと厳密にいうとハートアタックでも、手術までの期間成虫が血管内に生んで放出された『ミクロフィラリア』の問題が実はあります。これも駆除は出来るけど死んだミクロフィラリアは溶けて完全に消えるわけではなく、各臓器の血管内に目詰まりして障害引き起こす可能性が残ります。つまり症状が出るかどうかは別として、もう2度と昔の様な肉体的状態には戻らないと言う事になります。ここが他の腸内寄生虫やウイルス性の伝染病と大きく違う部分です。

 

 

 

⬇︎ 先日観て来た『いのちの停車場』。吉永小百合さんとギバちゃん出演なので興味本位からですが。

 

⬇︎こちらも先週行って来ました。最後の質疑応答で手を挙げたのがほとんど女性ばかり。まあ当たり前かもしれませんが。いわゆる『追っかけ』の方々も多かった様です。