先日『猫のアトピー性皮膚炎』についてのオンラインセミナーありました。平日夜9時スタートで約1時間半、参加者は1700人超という人気あるセミナーでした。皮膚病はほぼ毎日の様に診察あるし、いかに他の開業医の皆さんも関心あるかがよく分かるかと思います。

 

概要として、これまでのアトピー性皮膚炎から、今後は「猫アトピー症候群」あるいは「猫アトピー性皮膚症候群」という様に分類されていくだろうという様なお話ありました。勿論治療に関しても、講師の先生の病院で日々遭遇する症例やその治療法を交えて、非常に有意義な情報を得たので今後の治療に役立てたいと思います。終了後は質疑応答のコーナーもあったけど、皆さん私と同じ様なやり方・疑問・悩み等あるんだなと少しホッとしたくらい充実したコーナーでした。

 

以前他のセミナー講師の先生が、リアルセミナーだと質疑応答コーナーあってもほとんど質問無く講義休憩中やトイレ中にずっと話しかけられるけど、オンラインセミナーだと質問がどんどんやってきますねと仰ってましたが、ここがまさにオンラインセミナーの良さかとも思います。おそらく私含めて多くの日本人には向いているのかもしれませんね。

 

 

※ なお今回、講習スライドの撮影・録音・録画はご遠慮下さいと冒頭明記されてるので、皆さんには所々内容を簡単にかいつまんでお話しようと思います。

 

⬇︎ 今回のタイトルです。作成の仕方が分からないので、iPhoneで書いたのをスクショして切り取り加工しました。

 

本当は写真入りでお見せ出来れば、特に今現在これで通院されてる猫ちゃんオーナーさんにとっては非常に分かりやすいかと思うと少し残念です。おそらく多くの方が「あ、ウチの子と同じ症状だ!」と思われるかと思います。

 

今回のセミナーで1番参考になったのは、やはり何と言ってもその『治療薬』についてのお話です。

 

実はお薬そのものは特別そんなに真新しいというわけでもないんだけど、「なぜそうしないのか」「なぜダメなのか」「なぜウチの病院ではこうするのか」といった様な事を結構盛り沢山に話されており、改めて色々思うところがありました。ただ一つ最大の問題はやはり『コスト』ですかね。こちらの先生は皮膚科で名の通った方ですので他院からの紹介も含めて、オーナーさんの治療要求レベルや意識が既に相当高く、「この子のためなら相応のお金や時間は幾らでも、、」というオーナーさんも多いのではないかと勝手ながら想像しています。それはともかく治療方針に関して、もし猫の皮膚病で定期的に当院に通院されてるオーナーさんおりましたら、今後は若干治療内容が今までと異なる事になるやもしれない事、どうかご理解頂ければ幸いです。

 

 

さて番外編という事で、セミナー終了後Facebookで引き続きお話がありました。約10分の休憩時間挟み、私は初めてだったので入会の承認が下りてくるのを待っての視聴です。ここではスライド無し、基本的に講師の先生のトーク及び幹事の先生とのやり取りでお話進み、1時間弱でしたが非常に面白くタメになる様な内容でした。

 

通常のリアルな講習会でもそうなんだけど、講師の先生によっては「本日参加頂いた皆さんにはここだけの話、、」みたいな事を話してくれる先生おりますが、実はこの内容が大いに参考になるのです。ちょっとしたノウハウやコツを伝授してくれたり、あるいは色んな制約あって言いにくい事なども話してくれる先生おります。この番外編もまさにそうで、幹事の先生も「コレ向こうじゃ話せない内容ですね、、」と苦笑いされておりました。

 

あとちょっと面白かったのは、「薬を嫌がって飲んでくれない猫に、毎日どうやって上手く与えるか?」というものでした。

色んな事例やアイデアが視聴の先生達からも出されたけど幾つかはオーナーさんから聞いたものらしく、「やはりそういう事はオーナーさんの方が色々工夫されて引き出し多いのね」という結論でした。翌日当院スタッフに話したらその方法一部は知ってたので、その手のセミナー受講もあるだろうけど、やはりオーナーさんと触れ合う機会多いスタッフの方がそういう件に関しては物知りなような気もします。

 

ちなみに視聴者数がリアル表示されてるんだけど最初から最後まで常に150人前後を行ったり来たりで、意外と皆さん番外編には参加してないんだなと感じました。単にFacebookに登録してないのかあるいはもう遅い時間という事で就寝なされたのか、いずれにしてもコレは勿体無い!って思うような番外編でした。

 

 

⬇︎ セミナーはこんな感じのやり取り。トークしている方は緑色の枠になって一眼で分かる様になっています。

 

⬇︎ このブログ書いてるたった今(3月27日土曜日午後)、Facebookのこの会のページで過去のライブ配信も一部だけど視聴出来る事に気がつきました。コレが無料で自宅に居ながら視聴できるとは本当に素晴らしい限りです。

 

「ウチの猫、体撫でてると急に噛んで来るんだけどどうしてですか?」

という質問に答えてる、問題行動の専門家獣医師です。『愛撫(アイブ)誘発性行動」と言うらしいけど、なかなかユニークな質問とご回答です。幹事さんも「面白い、、」と言う位、回答聞いてて「あ〜なるほど」と思わせるご回答です。こんなのが質問されてすぐに即答できるって、さすが『動物問題行動の専門家獣医師』です。もう凄いの一言。問診〜診察〜診断とアドバイス〜カルテ記入等々、、行動修正のために要する労力と時間は半端なく、幹事さんも一般の開業医がここまでやるのは難しいなと仰ってます。

興味深い質問で、ただ今『歯磨きトレーニングの方法」について解説してくれています。

 

さてと午後3時半、、そろそろ午後の診察準備に入ります。

 

 

 

 

⬇︎ 近いうちに、久しぶりに又挑戦してみようと思っています。