「タウリン◯◯ミリグラム配合!」のエナジードリンクCMご存知の方も多いと思うけど、今回はそのタウリンに関するお話しです。疲労回復とファイトが出てくる?と言われるタウリンですが、実は不足すると心臓疾患や目の障害引き起こす可能性が知られています。

タウリンは神経伝達や体温調節、脳の発達や心機能に関わるため、不足すると発育障害や視力の低下(網膜の変性)、拡張型心筋症などの問題につながってしまう恐れがあります。

タウリンを多く含む食材と猫に与える際の注意点

 

タウリンを多く含む食材としては牡蠣、あさり、しじみ、ほたてなどの貝類、サバやマグロやブリ、カツオなどの魚や肉(特に内臓)です。野菜やフルーツにはほとんど含まれていないため、ベジタリアンの方は特に不足しやすいので注意が必要とされています。

 

ただし生の貝類やイカやタコにはビタミンB群を分解するチアミナーゼという酵素が多く含まれ、猫の場合日常的に食べ続けるとチアミン欠乏症(脚気)になって腰砕け状態なったり、最悪の場合は死に至ることもあるので注意が必要です。

 

チアミナーゼは熱に弱いので貝類与える際は加熱すればいいのですが(嘔吐や下痢が出たりするので猫にはあげないほうが無難)、ただしタウリンも同じく熱に弱いため与えるのなら最初から無難にお魚が良いかと思います。ただしこれも青魚のみを長期にわたって猫に与え続けると、「黄色脂肪症」と言って脂肪が黄色く変性して硬くなり炎症を引き起こしてしまうので厄介です。結局フードの食べが悪いようであればサプリメントが1番良いかもしれません。

 

 

過剰摂取は大丈夫?
体内の不要なタウリンは尿中に排出されるので過剰に残ることはなく、特段副作用もあまりない安全なものと言われています。それよりタウリン不足で危険な状態になる事もあるので、摂取量の上限を気にするよりは安全な方法で意識的に取り入れた方が良さそうです。

 

 

 

 

(米チーム発表)

 

写真はイメージ=ゲッティ
写真はイメージ=ゲッティ

 人や動物の体内にあるアミノ酸「タウリン」は加齢とともに減るが、中年期の動物に毎日摂取させると長生きし、健康的になるとの研究結果を、米コロンビア大などのチームが8日、米科学誌サイエンスに発表した。マウスは寿命が1割延長。サルでも体重や脂肪の増加が抑えられ、骨が強くなった。タウリン欠乏が老化の要因だと示した。

 人に補った場合の効果は未解明。欧州の中高年約1万2000人のデータでは、血中のタウリン濃度が高いと肥満や糖尿病が少なかった。チームは「毒になるとも考えられず、口から補える。臨床試験をする価値はある」とした。