眼科検査と言ったら「視力検査」を連想する方も多いかもですが、人間のように「上」とか「右」とか話してくれない動物の場合不可能ですので、今回はそれ以外の通常動物病院で行われる検査についてご紹介したいと思います。以前のブログ 眼圧検査(緑内障の検査)で眼圧検査についてはお話ししてるので、今回はそれ以外の検査を取り上げてみようと思います。

 

日常意外と目の病気で来院する子は多く、比較的多いと感じるのはいわゆる「猫カゼ」のウイルスや細菌感染からくる眼の症状(結膜炎)ですが、犬の場合は眼の表面の損傷(角膜炎)や流涙症やドライアイや更には白内障や緑内障なども見られます。まずは眼の表面の傷を確認するための検査についてです。

 

⬇︎ 眼の傷の有無を調べるためには眼の表面に「フルオレセイン」という蛍光色素(染色液)を落として診察するのですが、昔からポピュラーな方法は眼の表面に染色液付いたペーパー当てて、そこに生理食塩水数的垂らして表面に拡散させるというものでした。

 

ところがこの方法だと目を開けたまま直接試験紙を目に触れさせるので、動物によっては相当な恐怖感を抱く事になって暴れたりするので正直今まで私はこの検査を控えていました。

最近になって最初から注射器の中に試験紙の先端部分を切って入れ、その後1ml程蒸留水吸って希釈して使用しても検査可能という事が分かったので今現在はこの方法で行っています。

希釈する分だけ多少診断しにくいかな?という面はあるものの、よりスムーズな検査が可能で動物のイヤイヤ度合いも少なくなるような気がします。

 

 

⬇︎ 検査に必要な器具などです。試験紙、試験紙が入ってる注射器、眼を洗うための生理食塩水、各種目薬に診断のためのツールです。検眼鏡から発せられるブルーライトで診るのですが、分かりやすいようにここでは歯石の有無を確認する時のブラックライトを使用しています。

 

⬇︎ ご覧の様に光を当てると染色液(蛍光色素)が綺麗に発色します。眼の表面に傷などあるとこの蛍光色素が入り込んで沈着するので、色素の残り具合で眼の表面の傷の状態が把握出来るというものです。

 

⬇︎ 重要な事は生理食塩水で洗い流してから診る事と、白っぽい毛色の子の場合色素がしばらく抜けないので目の周りが黄緑っぽくなる事ですが、試したスタッフによると希釈液のせいか意外とあまり目立たない様です。

 

⬇︎ 一般的に鼻が低くて目が少し飛び出てる様な犬種(短頭種)は目の病気が多く、特に老齢になってくると「色素性角膜炎」といって何らかの慢性的刺激からメラニン色素沈着を伴う角膜炎が増えてきます。そうなるとなかなか改善は難しく、少しでも原因取り除いて目薬等で進行を抑えるしか手がない現状です。(写真の子はオーナーさんのご好意でモデルさんになって頂いた子で、本文内容とは関係ありません)

 

⬇︎ この検査のついでに「鼻涙管」の状態を確認する事も可能です。大泣きすると皆さん鼻水グシュグシュしませんか? あれは目から鼻に抜ける涙の通り道である「鼻涙管」のせいですが、この鼻涙管が狭かったり塞がったりすると涙が鼻に抜けて行かず溢れ出て来ていわゆる「涙やけ」の状態となります。正常は5分以内に通るとされてるけど、スタッフのモデル猫ちゃんは1分程度で鼻腔内に出て来たのが確認出来ました。

 

⬇︎ 当院の検査結果表。3番目のシルマーティア試験は次回のブログで取り上げる予定です。