前回に引き続き慢性腎臓病ですが、今回はその治療法(食事療法)についてです。

 

まず初めに「慢性腎臓病」は文字通り「慢性疾患」なので特効薬は無く根治でもなく、いかに数値の悪化を防ぎより良い状態を長くキープさせられるかを目標としています。

肝臓や皮膚を含めた他臓器と違って、腎臓のネフロンは一度破壊されてしまうと2度と元には戻りません。それゆえ人間の方では人工透析や腎臓移植が行われるわけですが、犬や猫では残念ながらそのハードルはあまりに高いので、何としてでも悪化を食い止める様に対処療法するしかない現状があります。

 

 

 

治療は主に「内服薬」「皮下補液」「食事療法」の3本柱ですが、前回お話しした各ステージやその子の状態・状況、また犬や猫によっても治療内容は若干変わってきます。

 

 

基本的にステージ1の場合は、高血圧猫の高血圧(慢性腎臓病との関係)や蛋白尿や高リン血症腎臓とリンが無ければ様子見か食事療法を必要に応じて与えるとなってるので、ある程度高齢の動物なら無症状であっても今後のために食事療法を始めるのが無難かもしれません。市販のシニア用もある程度調整はされてるけど、可能なら病院向けの専用フードに切り替えるのがベターかと思います。(注* 猫は蛋白質制限は良くないとの議論から、早期の食事療法は推奨されてません)

 

 

問題は症状もそろそろ出始めるステージ2以降だけど、ここからは食事療法➕各症状に対応した治療となってるので、いかに慢性腎臓病において食事療法が重要かお分かりなるかと思います。

 

腎臓は食事の影響を受けやすいので、食事に気をつけることで腎臓の負担を軽くして進行を遅らせることが可能とされてます。主にタンパク質と塩分の制限が基本となってるけど、栄養不足とならないようにエネルギー(カロリー)補給も大切。ただし動物の場合好き嫌いあるのと、体重がどんどん落ちる場合はカロリー補給が何より優先となるのでここら辺が動物の場合本当に難しいところです。好き嫌い激しい猫ちゃんの場合は、シニア用フードに肉や魚をトッピングするでも良いかと思います。

 

 

※ 次回は内服薬と皮下補液についてアップ予定です。