暖かくなって来るとともに増えて来るのが「ノミ・マダニ」被害と、腸内寄生虫などによる「軟便・下痢」症状で、今回はこちらの話題を少し取り上げてみます。

 

例年3月に入ると、「マダニが付いてしまって、、」と来院される子が目立ってきます。背中に落とすタイプの滴下式駆虫剤は勿論、最近では飲むタイプの駆虫剤やフィラリア予防薬でも対処出来るタイプの物が背中ベタつかなくて良いと人気な感じです。

 

ただフィラリア予防は5月からなので(当院は5月20日スタートが目安)、3月頃から先行してノミ・マダニ駆除剤を与えるオーナーさんも結構多く、散歩でよく草むらとかクンクンしながら行かれるワンちゃんの場合、やはり住宅街の散歩より感染確率は高いので早めスタートがお勧めですね。

 

 

 

さて写真⬆︎ の上側は猫の瓜実条虫という虫の卵で、条虫を潰して中から出たのを顕微鏡検査した物だけど、あまりに多くて珍しいのでアップしてみました。

もう一つの有名な「マンソン裂頭条虫」などに比べて虫体は小さく、一見すると米粒の様な稲◯うどんでも千切れた様な見た目なので見過ごしやすいかもしれません。

 

感染経路は瓜実条虫がノミやハジラミ、マンソンがカエルやヘビなど(中間宿主)を猫が捕食する事によって起こるので、やっぱり外出する猫はたとえお散歩程度とはいっても要注意ですね。

 

通常これらは回虫などと違って中間宿主と呼ばれるノミやカエルなどの体内を経由しないと成長しないので、きちんと駆除してその後外出さえしなければ2度と感染は成立しないはずです。ただ実際はノミなどどこから入り込むのか、特に田舎の方だと外出しない子でもいる様なので注意が必要かもしれません。

 

写真下側は以前にも紹介した糞便検査(浮遊法)だけど、この時は珍しくも3匹とも検査が必要となり一気に同じトレーで3つの虫卵検査(浮遊法)を行いました。この際シンク脇のテーブルに衝撃与えて溢れてしまうと台無しなので、当院では少し離して約15分間ジッと我慢の子状態で取り扱っています。

 

 

 

ところで今日も私は午前中狂犬病集合注射で潟上市まで向かったけど、今年はどういう訳か再び2回目の雨模様で完全防備で行って来ました。明日からは晴れマーク続きなんですよね、、