さて前回の予告通りアトピー性皮膚炎ウクライナ、今回は『ウクライナ人道支援セミナー』で皮膚病に関する内容です。数日前の主催者アナウンスでは、参加者は150人ちょっと、募金額が120万超だそうです。ん?意外と少ないなという印象です。直前の申込者も多いのかもしれないけど、『犬と猫のアトピー性皮膚炎 最新トピック』という興味あるテーマの割には意外です。ちなみにこのサイトの登録者数は数千人に及ぶはずなので1割程度の視聴者数。ここ最近『皮膚病』テーマのセミナーも各種オンラインで結構行われてたからかもしれませんね。

 

 

⬇︎ アメリカで研修と経験積んでスイスで開業なされてる先生だそうです。写真はウクライナ小動物獣医師達との交流写真。今回の企画がこちらの先生の音頭で実現に至った理由がわかる気がします。今の現状は泣く泣く動物を森に離してやったり、一部では病院でそのまま治療に専念している獣医師もいらっしゃるそうです。動物と一緒に避難されてる映像も何度か観たけど、おそらくそういう幸せな子達ばかりではないという現実がありますね。

 

⬇︎ 『犬アトピー性皮膚炎』『猫アトピー性皮膚症候群』共に複雑なメカニズムから発症するので、それぞれ犬や猫の症状や程度は勿論、食事や環境因子更には心理的要因まで探っていかないといけないという内容です。私の場合まず最初に考えるのは、「この皮膚病は外部寄生虫や細菌感染等の外部要因なのか、あるいは内側からくる要因が大きいのか?」という事です。アトピーであってもこじれてくると各種感染症を併発する事もあるので、症状が長期にわたって繰り返したり慢性化したりすると、診断は勿論治療経過にも大いに関わってくるので注意が必要です。

 

⬇︎ 典型的出方のパターンは顔面や手足、脇の下辺りや腹部から内腿にかけてですが、仮にもしこれら全部揃っていたら間違いなく何らかのアトピーになります。ただこれだけ広範囲だと相当痒みあって見てるのも辛いはずなので、あまり最近は見かけるケース少なくなった様に感じます。

 

⬇︎ 痒みや皮膚表面が炎症等でやられると二時的に感染症を併発する事も多いので、こちらの先生は皮膚病が来たら100%感染症の検査をなさるそうです。当院の場合外耳炎ではよくこの検査するのですが、皮膚病だとウッド灯皮膚病検査する事は多いけどこの検査はあまりしていませんでした。今後は積極的に行ってみようと思います。

さてその方法ですが症状の程度と発生場所によって、「スライドガラスに直接擦り付ける」「セロハンテープに付着させる」「綿棒で拭いとる」の3つの方法から選択して行います。多分実際は綿棒使用が1番多いかもしれません。

 

⬇︎ 検査は病院内検査として比較的スタンダードで、当院においてあるのと同じ方法です。色違いの溶液に次から次へと移して染めて行くというもので、最後に水洗いして顕微鏡で調べるというステップを踏みます。

 

⬇︎ 沢山の細菌感染が見られる例です。アトピーのお薬以外に随時抗生剤も投薬されてるとの事です。

 

⬇︎ 時にはいわゆるカビが多く見られる事もあります。外耳炎で当院に来られてるオーナーさんなら、こういう写真を見てる可能性大かと思います。(特に垂れ耳のワンちゃんには多いです)

 

⬇︎ 治療困難というか治りにくい理由は、その原因も症状も多岐にわたっているため、こうすれば必ず良くなるという方程式も無く、また治療のゴールはあくまでもコントールであり完全完治が難しいという点に尽きると思います。人間の方でも◯◯アレルギーや花粉症が一旦発病してしまうと、一生気を付けざるを得ない現状と同じかと思います。

 

 

 

⬇︎ 当院でも良く見かける様な写真です。基本的に外出せず外傷負うような環境でなければ、アトピーの可能性大かと思います。

 

⬇︎ お腹を舐めて段々毛が薄くなってくるのも典型的症状です。実はうちの猫も数年前発病してしまいました。猫の場合グルーミングとの見分けが難しい場合あるけど、基本的に齧る舐めるは勿論、長期にわたって舐めて舐めて毛が薄くなってくるというのはやはりアトピーと言って良いかと思います。

 

⬇︎ あーやっぱりなのアンケートです。1番多く皆さん使われてるのが、「アポキル」、次いで「ステロイド」「サイトポイント注射(犬のみ)」「アトピカ」の順番です。猫だと多くの皮膚科専門医が今現在「アトピカ」が主流らしいので、設問の仕方によっては順位が入れ替わりそうですね。

 

 

 

 

 

ブログ内容追加しようとやってたら一部これまでの消してしまって、月曜日ですが少々急を要するオペ1件終えてあたふた書き直してます💦  以前にも同じ様な事あったけど、原因は2つのタブレットとスマホで随時ブログを書いてるからで、幾つものデバイスからアクセスして書けるのはメリットな反面、他デバイスの内容を更新しないままアップしてしまうとせっかく書いてたのが消えて古いのがアップされちゃうというものです。

ちなみに先日古いタブレットをリサイクルショップに持ち込んだら、リセットしてて大丈夫と思ってたらファミリー設定で繋がっててiCloud上の情報がダダ漏れ状態という失態やらかしました。プライベートな写真は勿論あらゆるパスワードとパスコードを記録のために保存してたので、あくまで念の為ですがほとんどのサイトのパスワードを変更するハメに、、。皆さんもどうぞお気を付け下さいね。

 

本題です。相変わらずのウクライナ情勢ですが、最近はこの前お話し(ウクライナ)した映画「ひまわり」だけじゃなくウクライナ関連の映画も注目されてる様で、早速私もNetflixで観てみました。先日キエフ市長が「服従よりは死を選ぶ!」って言ってたけど💦、この映画を観ると、『自由』と『人間の尊厳』をかけて戦うウクライナの歴史と国民性がよくわかる気がします。はたして日本なら、、、と深く考えさせられる映画でもありました。ぜひ皆さんにもご覧になって頂きたいドキュメンタリー映画です。