秋田県の動物病院 こうほく動物病院。秋田市土崎。インフォームドコンセントを大事にしています

こうほく動物病院

院長ブログ

猫のペット(同居仲間)ロス
『猫は小さな犬ではない』とは前から言われてた事ですが、実際我が家に迎え入れてみると教科書では分からない様々な事が経験出来ました。いわゆる「猫の気持ち」みたいな部分は勿論、投薬の難しさや自宅での治療や介護の大変さ。オーナーさんへの説明でも「ウチの場合は、、、」みたいな話も増えて来たりと、病院としての治療上からも非常に有意義な経験値を積む事が出来ました。

 

「習うより慣れろ」「百聞は一見にしかず」「経験は宝」とはよく言われるけど、我が家のペット達はそういう意味でもホントに良き先生でした、そういう子達もどんどん高齢化が進み、数年前に病院の居候だったワン子たくちゃん(享年17歳)が亡くなった後、我が家のトイプードル(無題)、「糖尿病」や「慢性腎臓病」で色々経験させてくれた子チャロ(享年17歳)も続いて亡くなり、とうとう残ったのは1匹だけピックちゃんとなってしまいました。

 

ただ最後に亡くなった子はこの子が来た時からずっと居た先輩で、時々取っ組み合いのじゃれ合いあるものの仲良く共に人生(猫生?)を歩んで来た仲間。そんな状況からか、その子亡くなってからここ最近ずっとおかしな行動の変化が感じられます。ニャーニャー鳴きながら探し回る様に徘徊したり、夜中でも日中でも鳴き始めたり、以前は私には近寄っても来なかったのに膝の上に乗ってきたり、、いわゆるペットロス(仲間ロス)と思われる様な感じなので、今回はその治療も含めてのお話です。

 

 

とその前に、猫に関する過去ブログってどんなんだったかな〜?と思い起こすべくピックアップして調べて⬇︎みました。時々内容が重複してコレ前にも読んだな〜?、というブログも有るやもしれませんが何卒ご容赦下さるようお願いします。最近新規に来院された方も結構いらっしゃるので改めてお話ししておくと、病院からのお伝え事項はなるべくスタッフ日記やHP上の「お知らせ」に任せて、私は日々感じた事やプライベートな出来事(映画や美術鑑賞、旅や飲食関連等)を自由気ままに備忘録兼ねて書き連ねるためにやってる様なブログです。こと獣医療関連に関しては不確かな事で皆さんをミスリードしないよう気を付けてるつもりですが、それ以外に関してはあくまで個人的な趣味のブログみたいな部分も多く、見様によっては鼻につく内容に脱線してるかもしれませんが宜しければ今後もお付き合い下さい。

 

糖尿病

猫の糖尿病

猫の口腔内腫瘍

猫のウイルス検査

猫エイズと白血病

猫アトピー症候群

猫のアレルギー性(アトピー)皮膚炎

猫の問題行動(トイレ編)

猫の問題行動(マーキング編)

猫の問題行動(爪研ぎ編)

猫の問題行動(攻撃行動編)

スパイシー

猫の慢性腎臓病

猫の夜鳴き

 

 

 

⬇︎ 心なしか後ろ姿に哀愁感じるのは気のせいでしょうか。最近お外をボ〜〜っと眺めてる時間も多くなった様な気がします。まだまだ若いと思ってたこの子も10歳になりました(オリンピック生まれなので数えやすいです)。

 

 

⬇︎ このケースにおいて抗うつ剤処方する事はあまりないかと思うけど、猫もこういうお薬を使う場合もあるんだというお話です。まずは段階的に弱めの処方から始めて、最終的に必要あれば試みて行くという事になるかと思います。猫も性格はやはり色々で、何やっても本当に大人しい「借りて来た猫?」状態の子もいれば、診察室に入るや否やビクビクして運動会始めたり、あるいは常に猫パンチと「シャーシャー」攻撃で我々を悩ませる子まで様々です。

「パニック障害」にも使われたりする場合もあり当院でも時々処方(ここに載ってないお薬)しますが、割とよく使われるのはその副作用としての「食欲増進効果」を期待してお出しする場合が1番多いかと思います。

 

⬇︎ こちらの「抗不安剤」も私はあまり猫に処方するケース少なくて、どちらかというとワンちゃんでたまに使っています。ただ犬の場合は元々薬剤に対する抵抗性とか慣れが結構大きく、人間よりずっと早く効果が感じられなくなります。薬用量(薬の効果を期待できる量)は人間と比べるとびっくりする位多く、単純に人間と比較してキロ当たり幾らという計算にはなっていません。ちなみに一般的にはマムシに噛まれても、よほど高齢だったり持病あったりでなければ、早期に適切な治療を施せば「抗毒素血清」や中和のための薬剤も必要ないとされています。

 

⬇︎ 今現在行ってる治療が「ジルケーン(主成分カゼイン)」というサプリメントの内服です。母乳やミルクに含まれている「カゼイン」というタンパク質は脳の興奮を抑制する効果があるGAVAと似た様な作用があり、興奮や不安を和らげて気持ちを落ち着かせてくれるというものです。まだ飲み始めて半月も経ってないと思うけど、たまたまペットロスが癒えて来てるだけなのかどうか不明ですが以前より少しは落ちついて来た様にも感じます。少し脱線しますが、私は今まで赤ちゃんが母乳やミルク飲んでスヤスヤ寝入るのはお腹一杯なったからと思ってたけど、案外こういう効果効能も理由の一つだったのかもしれないですね。

 

⬇︎ そのまま食事やちゅーるに振りかけてもウチの子は食べてくれないので、ちゅーるに綺麗に混ぜ混ぜして与えると残さず完食してくれます。毎朝の日課になってるけど、最近本人も楽しみにして時間くると台所脇でお座りして待機しています。

治療の必要上からオヤツやちゅーるをあげない様にとオーナーさんにお話しする機会も多いのですが、そばで物欲しそうにお座りして待ってる子いるとこっちも辛いですよね。食事やオヤツ関連の相談も以前に比べて本当に多くなったけど、将来の病気や治療上の必要性からも時には心を鬼にして頑張って下さいとしか言いようありません💦

 

⬇︎ 最近は処方食(食事療法)の中にも入ってる製品が発売されています。猫は特に高齢になると泌尿器系の病気猫泌尿器症候群(FUS))(パンドラ症候群)(パンドラの箱)が多くなり、特に「猫泌尿器症候群」と言ってストレス性の膀胱炎がよく起こるのですが、その主な原因と考えられる「ストレス」緩和のために配合されてる食事です。動物の世界でもいかに「ストレス」が病気に大きく関わって来てるか想像できます。